鶏胸肉の蓮蒸し乗せ

四品目の投稿です。

旬の蓮根を蓮蒸しに、秋の和食では定番の蒸し物ですね。
料理屋で食べるイメージですが、案外簡単なので作られると贅沢な気持ちになります。

鶏胸肉は叩きミンチとスライスで切り分けて使います。
すりおろし蓮根に生姜やネギなど加えて練ったモノを鶏胸肉スライスに乗せて蒸しあげただけのシンプルな料理ですが、切り方に技があります。

また、化学アプローチとして、肉には繊維方向があり、火入れ角度により柔らかさや噛みごたえなど演出ができます。
繊維の腹から火入れをすると、繊維の隙間から火が入る為、ほぐれるように加熱が出来る代わりに水分が出やすくなります。
この料理はあえて多少水分を出す事で差し水をせずに蒸し焼きに仕上げて味の濃い蒸し物が出来上がります。
また、出た水分はアルミシートに溜まる為にソースにする餡も栄養を含ませて無駄が出ません。
ステーキなどは繊維に沿って縦方向に一気に蓋をする様に焼き、流出を防いでジューシーに仕上げます。
また、煮物は腹から火入れした方が柔らかく仕上がるという事になります。

ここで大事なところは刺激量という点です。
美味しさを感じるとは、ウェーバー・フェヒナーの法則ともいい、人間の感覚量は受ける刺激の強さの対数に比例するというものになります。
強烈な刺激を受けると、非常に満足度は上がるが、次第にその満足度が緩やかになる、、つまり美味すぎるものはすぐに飽きるが、ほどほど美味くてもつまらない、というワガママなものである、という内容です。
しかし、色々な揺さぶりを加えてる事で料理の満足度を上げる事が出来るという事でもありますので、参考にしていただけたらと思います。
この料理は鶏胸肉スライスの繊維を考える事で、シャクシャクした肉らしい食感の上に滑らかな蓮蒸し、その中に叩き鶏胸肉の食感、ネギや生姜の食感に風味のアクセント、餡の滑らかさ、などで様々演出を加えて満足度を上げています。
三大料理である中華料理では滑らな餡などの食感を「滑」、サクサクした食感を「脆」と呼び、それらも味覚と数える位、アクセントは重要となります。

単なる栄養摂取と割り切らず、いかに美味しく作るかという事は栄養などの無駄を省き、満足度を増す、結果食材に対する感謝にも繋がることだと思います。
是非参考にしてください!

おいどんのうまいレシピ!

元力士&料理人、現パーソナルトレーナーの 「ヘルシー料理を激ウマで食べよう!」 料理のコツとレシピのブログ。 科学的理論に基づいたちょい手間調理法で、誰でも簡単においしく健康ごはんが食べられる♪ クックパッドにて調理工程をご紹介。 細やかなコツなどは記事にてアップ! 学校や教室でも習えない秘密の方法をご紹介☆

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