お弁当にもいける、ホタテ天麩羅の天つゆジュレ添え
このところ忙しく、なかなか更新出来てませんが毎日料理は作っております。
糖質を減らしていると必然的に高タンパクで脂質が高いものになりがちですが、ご飯のおかずよりはレパートリーは少ない方が殆どかと思います。
お弁当に入れたりも、焼いた物に偏りますが、揚げ物も食べたくなる方はいるんじゃないかと思い、今回は天麩羅を作りました。
家庭で揚げ物が敬遠される理由が
油を多く使うから費用がかかるけども、使い回すと酸化して身体に悪い。
廃棄油の始末が大変。
時間がかかる。
面倒くさい。
はねて危ない。
食材に費用がかかる。
などになるかと思います。
飲食店と違い、機械や鍋が無く、収納スペースに困る場合は確かに手が出しにくいですが、やり方により手軽に出来ます。
例えばアルミシートで籠を作り、フライパン内に小さなフライ鍋を作ってしまうと方法です。
これは非常に簡単な上、油が少ないのでコスパもよく、油温は水温と比べて非常に高くまで上がるため時短料理も可能です。
ただ、揚げ物をする際に美味しく、無駄な油を減らすポイントはグルテンになります。
グルテンは麩質と呼ばれ、小麦なんかの胚乳から生成されるグリアジンとクルテニンが結合し網目状につながったタンパク質の一種で、小麦粉に水を加えてこねる事でタンパク質が絡みあい生成されます。
伸びて広がったグルテンは膜のように膨らみ、そこに炭酸ガスなどが貯まるとパンやうどんのように膨張してふわふわモチモチしますが、膜が張れば当然揚げ油の入り込む空洞が増えるために大量の油を含んでしまいます。
料理人はその辺りを考えて、グルテンの生成を阻害する、油脂(マヨネーズなど)を衣に加える、酢を入れる、重曹を入れる、ビールを入れる、などを行います。
より科学的にアプローチする料理人では玉ねぎやニンニクなどに含まれるタンパク質分解酵素のプロテアーゼなんかを加える場合もあります。
今回は衣にマヨネーズと酢、あとクックパッドに書いてませんが小麦粉の代わりに半分量ほどおからパウダーと大豆粉を加えてグルテンの生成を抑えてみました。
この場合は簡単にするとグルテンの形成は小麦+水な為、水と結合することを阻害する物質はすべてグルテン形成率の低下に繋がるので、水分との親和性を下げるように油やクエン酸、炭酸などを加えること、小麦以外の粉末を加える、などが有効になります。
レモン汁や酢はグリアジンとグルテニン両方を、アルコールはグリアジンのみを溶けやすくし、バターなど乳製品はグルテンの構造生成を阻害して弱化させる性質があります。
この料理のポイントとしては、形成されたグルテンに塩を加えるとグルテンが強化されたり、軟化防止作用が働くため衣と塩を元来含む海産物を極力触れさせないようにする事です。
ベタなやり方ですが、小麦粉、おからパウダー、大豆粉末なんかをまぶしてから衣をつけて早めに加熱してしまうのが良いと思います。
グルテン自体は腸内環境が、依存性が、と言われはしますが、歯ごたえや喉越しとしては間違いなく良くなります、特にグルテン含有の高い中力粉や強力粉では。
しかし、グルテン含有の少ない薄力粉を使用する食べ物、特に揚げ物のサクサク感には邪魔になるという事なので、粉の使い分けを意識すると面白いかと思います。
北米産やフランス産の粉は非常にグルテンを多く含み、日本やオーストラリアの小麦は低アミロースなのでモチモチします。
色々特性に合わせて料理するのも面白いですね。
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